高低差のある土地は買っても大丈夫?擁壁・排水・コストの注意点を解説

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おはようございます、売買担当の濱口です。

不動産業をしていると、土地の形や地勢によって建築の時や重要事項説明が大きく左右されることに、毎回身が引き締まる思いがします。

今日は「道路との高低差がある土地」を購入するときの注意点について、不動産業者の目線から、できるだけ分かりやすく解説してみたいと思います。


なぜ高低差に気をつけるべきなの?

一見、眺めがよさそうな土地や、価格が安く感じる土地。でも、あとから造成工事や擁壁のやり直しなど、「想定外のコスト」がかかることも少なくありません。

また、高低差は建物の設計だけでなく、排水や生活動線、将来的な売却のしやすさにも関わってくる大事なポイントなんです。


高い土地(道路より高くなっている)のメリット・デメリット

✅ メリット

  • 日当たりや風通しが良い
  • 通行人からの視線を避けられ、プライバシー性が高い
  • 周辺より「見晴らしが良い」という付加価値がつきやすい

⚠️ デメリット

  • 階段・スロープ・車庫などの造成が必要になり、想定以上のコストがかかるケースがある
  • 古い擁壁がある場合、再建築時にやり直しが必要になる可能性
  • 道路からのアクセスが悪く、高齢者や小さなお子さんがいる家庭では注意が必要

📌 業者目線コメント:
高台にある土地でも、擁壁が古く、構造計算書が残っていないケースは多いです。特に築年数が古い家付き土地は要注意。場合によっては、擁壁の再構築や補修にかなりの費用が発生することもあるので、契約前にしっかり確認しましょう。


低い土地(道路より下がっている)の注意点

⚠️ デメリット

  • 雨水が土地に流れ込みやすく、排水計画が重要
  • 湿気・シロアリ・浸水など、地盤まわりのトラブルが起きやすい
  • 建物の基礎を高くしなければならず、建築コストが上がる可能性
  • 地盤改良が必要になることもある(地盤調査推奨)

📌 業者目線コメント:
以前、低地の土地をご購入されたお客様が、梅雨時に敷地内に水たまりができて困った…ということがありました。必ずハザードマップのチェックと、現地の水の流れ方の確認はセットで行いましょう。


擁壁がある土地は特に要チェック!

擁壁をチェックするポイント:

  • 種類:鉄筋コンクリート擁壁(RC)、石積み、ブロック積みなど
  • 高さ:2mを超えると建築基準法により「工作物」として構造の確認が必要
  • 築年数:築年が古い擁壁は、強度不足や崩落リスクもある
  • 設計図・構造計算書の有無

📌 業者目線コメント:
石積みやブロック擁壁の中には、現行の建築基準法に適合しないものが多数あります。もし擁壁に問題があれば、そもそも建築確認が下りないことも。契約前に「役所での調査」「建築士の同行確認」をおすすめします。


購入前に必ず確認しておきたい4つのポイント

  1. 高低差のある理由(造成か自然地形か?)
  2. 擁壁の状態と建築基準法適合状況
  3. 雨水の排水先・敷地への流れ込みリスク
  4. ハザードマップ・地盤情報のチェック

まとめ:高低差のある土地=ダメではない。けれど「事前確認が超重要!」

高低差がある土地には、眺望やプライバシーといった魅力もあります。ただ、それ以上に「知らなかった」で後悔するケースが多いのも事実です。

購入を検討される際は、建物の設計だけでなく、その土地にどんな費用や制限が潜んでいるかを見極める目が必要です。

私たち不動産業者も、現地調査・役所調査・建築士との連携などを通じて、できる限りリスクを可視化した上でご提案しています。

もし気になる土地・戸建てがある方は、ぜひお気軽にご相談くださいね!


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