相続した実家、売るべき?貸すべき?後悔しないための判断ポイントとは
親の他界や介護などをきっかけに、実家を相続するケースが増えています。
しかし「この家、どうしよう…」と悩む方は少なくありません。
特に悩むのが、「売るか?貸すか?」の選択。
思い出の詰まった実家だけに、簡単には決められませんよね。
今回は、不動産のプロの視点から、「売る」vs「貸す」のメリット・デメリット、判断する際に考えるべきポイントをわかりやすく解説します。
■ 売るべきか貸すべきか?まず考えるべき5つのポイント
- 立地・築年数・状態
資産価値があるかどうかは大前提です。築年数が経過した物件や郊外では、売るにしても貸すにしても工夫が必要です。 - 現在の使用予定
将来誰かが住む予定があるかどうか。ない場合は、空き家リスクを減らす選択が必要です。 - 維持費・税金
固定資産税や火災保険、管理費など。使っていなくてもコストはかかります。 - 家族や親族の意向
相続人が複数いる場合、意見が分かれるとトラブルになることも。 - ご自身のライフプラン
住み替えの資金にする?老後の収入源にする?人生設計に合わせて判断しましょう。
■ 実家を「売る」場合のメリット・デメリット
メリット
- 現金化できる
- 固定資産税や維持管理の負担から解放される
- 相続後の手続きが比較的スムーズ
デメリット
- 思い出のある家を手放すことへの心理的負担
- タイミングによっては市場価格より安く売ることになる可能性も
■ 実家を「貸す」場合のメリット・デメリット
メリット
- 家賃収入を得られる
- 資産として残しておける
- 将来的に自分や子どもが住む選択肢も残る
デメリット
- リフォーム費用や設備投資が必要な場合も
- 空室リスクがある
- 管理や入居者対応などの手間が発生する
■ 「売る」「貸す」以外の選択肢もある?
- 空き家のまま放置 → 固定資産税が高くなる・老朽化のリスク
- 解体して更地売却 → 解体費用はかかるが、土地活用の幅は広がる
- 駐車場や倉庫などに転用 → 安定した副収入になることも
■ 判断が難しいときはどうすればいい?
迷ったときは、専門家の意見を聞くのが最も確実です。
- 不動産会社による査定で、売却価格や賃料の相場を把握
- 司法書士や税理士と連携し、相続税や名義変更の手続きも整理
- 家族での話し合いをスムーズに進めるための「資料」としても有効
特に、空き家のまま維持する期間が長いほどコストがかかるため、早めの相談が大切です。
■ まとめ
相続した実家は、売る・貸すのどちらにもメリット・デメリットがあります。
重要なのは、「家の状態」「ご自身のライフプラン」「将来的な選択肢」を冷静に整理することです。
どちらが正解とは一概に言えませんが、後悔しないためには“資産としてどう活用できるか”を把握することが第一歩。
迷ったときは、まず不動産のプロにご相談ください。