今年も、この季節がやってきました。
机の上には色とりどりのクリスマスカードが並び、一枚一枚に想いを込めて、ペンを走らせる時間。八王子の不動産仲介業者で働き始めて8年。毎年この時期になると、私はこうして売買仲介でご縁をいただいたお客様へ、カードをお送りしています。

始まりは、数えるほどの枚数でした
思い返せば、最初の年は数えるほどでした。
それが今では、こんなにも……。増え続けるカードの枚数は、そのまま、いただいてきたご縁の数。この時期になるといつも、たくさんの方々に支えられてきたのだと実感し、感謝の気持ちでいっぱいになります。
宛名を書く時間に蘇る、たくさんの記憶
宛名を書いていると、不思議なものです。その方やご家族との思い出が、まるで昨日のことのように蘇ってきます。
「あの時、赤ちゃんだったお子様も、もう小学生なんだ」
「あの方、お元気にされているかな……」
「いつもお店の前で会うと、笑顔でご挨拶してくださる」
一軒一軒のお住まい探しには、それぞれの物語がありました。新しい生活への期待、ご家族の笑顔、時には不安や迷い。そうした大切な時間を、一緒に過ごさせていただきました。
そして、その物語の一部に私も関わらせていただけたこと――それが、どれほど幸せなことか。ペンを走らせながら、そんなことを考えています。
人生の節目に立ち会う、この仕事
不動産の仲介というのは、ただ物件を紹介する仕事ではないのだと、この8年で学びました。
それは、人生の大切な節目に立ち会い、新しい生活の扉を開くお手伝いをすること。そして、そこで終わりではなく、その後も続いていくご縁を大切にすること。
お引渡しの日の笑顔、新居の鍵を受け取る瞬間、お子様の嬉しそうな表情――。そんな一つ一つの場面が、今でも心に残っています。
これからも、ずっと
これからも、このクリスマスカードがずっと続いていくように。いただいたご縁を大切に、一つ一つ、丁寧に。
来年もまた、新しい出会いがありますように。そして今年お送りしたカードが、誰かの心に、ほんの少しでも温かさを届けられますように――。
年々増えていくクリスマスカード。それは私にとって、これまで歩んできた道のりそのものです。そして、これから先も歩んでいく道を照らしてくれる、大切な灯りなのかもしれません。
今年も、ありがとうございました。
来年も、どうぞよろしくお願いいたします。
Room’s Bar八王子 濱口





